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  爱喝醉酒的木村 
 
  東京の郊外に住む木村さんは、お酒を飲んでの失敗の多い人です? 
  傘や靴を取り替えてくることなどは序の口で、それも必ず古いのと間違えるので、奥さんもあきれています? 若い時などは、家と間違えて、近所の建築中の空き家で一晩夜を明かした事もありました? 
  そこで電車に乗った時は、誰かまわずとなりの人に起こしてもらうことにしています? しかし一度も起こされたことはありません? それは木村さんは起こされても、起きなかったからでしょう? ある時東京駅からJRに乗り、自分の駅に近づくにつれて居眠りが始まったので、隣の人に、“どちらまでですか? 鶴見ですか? 鶴見へ着いたら起こしてあげますから、横浜へ着いたら起こしてください? ”とわけのわからないことを入ったので、起こしてもらえなかったのです? この時は終点の桜木町で降りず、そのまま逆行シテ、べてつの終点の大宮まで連れていかれてしまったのです? 
  しかしどんなによっていても、帰巣本能お陰で、朝起きてみると、ちゃんとわが家の布団の上で寝ています? どこをどうやって帰ってきたのか、酔っぱらってから朝起きるの記憶が全くないのです? これは記憶を喪失したのではなく、記憶が断絶したのです? 
  どんなに世って帰っても、宮仕えするものにとってはつらい朝がすぐ来ます? そして早く起きろという妻の声は悪魔の響きを持っています? ある時、身体を何度も何度も激しく動かすので、“うるさい? 寝たいだけ寝かせてくれ? 今寝たばかりなんだ? ”“ここはあんたの家じゃないんだよ? ” 
  見上げると、そこに警官が立っていました? 木村さんは駅前広場のベンチに寝ていたのです? 
 
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